何故真空管なのか。
記事公開日: 2008年10月17日 / 最終更新日: 2014年4月15日
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まぁ、私自身あんまり真空管アンプが好きではなかったくせに、
現在では真空管アンプ使いとなったのでなんとも言いにくいところではあります。
誤解を恐れずに言えば、クリーントーンでピュアなサウンドを作るならば、
トランジスタアンプが優れ、クランチで粘りのあるサウンドが欲しいならば真空管アンプ。
というところでしょうか。
そもそも、何故真空管アンプが粘りのある音を出すのか?
そこから解説していきましょう。
真空管アンプに用いられている真空管は「あいまいな動作」で有名です。
入ってきた入力を「どかーん」と大きくするわけですが、
このときとトランジスタと違い、一歩遅れて「どかーん」となるわけです。
かと思えば、小さな入力を「どかーん」と大きくしたかと思えば、
大きな入力を「そのまま」出力したりするわけです。
この「あいまいで不安定な動作」が実はチューブアンプの魅力である、
粘りやサウンドのコシを生み出しています。
トランジスタは動作が正確なので、レスポンスも速く、
大きい音は大きく、小さい音は小さくとニュアンスを細かく再現することにも長けています。
また、チューブアンプはメーカーによっても違いますが、
主にパワーアンプ部でも良質な歪みを作り出します。
トランジスタではまずありえないことです。
弱クランチに設定した場合でもパワーアンプの出力を上げていけば、
どんどんと低音が増幅され、歪みも増し、中音域が暴れ始めます。
特にMESAはパワーアンプ部で歪みを作った方が「ヌケのよい音」になります。
プリ部だけの歪ではそこら辺にある普通のアンプになってしまいますね。
また、整流管をもチューブが選べるので、本当の意味でのチューブアンプサウンドを
楽しむことも出来ます。
良質な歪み、とは言ってもトランジスタが劣っているということではありません。
ただ含まれる倍音成分が異なったり、そもそもの音質の違いが、
その人の耳に心地よいか、そうでないかだけです。
当然トランジスタアンプでも暴力的なメタルサウンドを出すことは可能ですし、
チューブアンプで煌びやかなクリーントーンも可能です。
まずはやっぱり弾いてみるw
これが一番早いですね。