フルチューブアンプは家では使えない の嘘
記事公開日: 2017年11月14日 / 最終更新日: 2020年5月15日
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フルチューブのヘッドなんて家では音が出せない。
なんて思ってませんか?違います。 フルチューブアンプ、充分家で使えますよ。最近のコンパクトヘッド、1W〜20Wのアンプは実はボリューム調整がフルサイズのアンプより敏感。 ちょっとボリュームを上げただけで轟音が出てくるもんだから、「100Wとか50Wヘッドなんて自宅じゃ到底無理」みたいになるんじゃないでしょうか。ソリッド10Wのアンプが鳴らせるなら、チューブアンプいけます。
もっと言えばTHR10やKATANA-MINIをボリュームアップ出来る環境なら、チューブアンプもそれなりに気持ちいい音で使えるはずです。
コンパクトなヘッドでも最近は小音量でもよく歪みますが、ボリュームが敏感すぎないアンプを選ぶことをオススメします。
フルチューブアンプで100W・50Wモデルを使う場合、音量が小さいから歪まない。なんてことは最近のモダンハイゲインアンプでは気にしなくていいと思います。どうしても歪が足りない場合はODを使い、アンプ側のゲインを下げて使うのもアリ。アッテネーターという最終手段もありますが、個人的にはOD噛ませて相対的に音量を下げるほうが気持ちいいかなと。
具体的な使い方
・プリ部で歪ませ、VOLを絞る
・ブースターで歪みをプッシュしてアンプのボリュームを下げる
・8Ω出しを16Ωで受ける
・径の小さいスピーカーを使う
など、色々やりようがあります。
今まで使ったアンプで自宅レベルで大丈夫だったアンプ
Orange OR15Hは自宅音量でも楽しいアンプでした。
独特なOrangeサウンドを自宅で楽しめます。
壁の薄いマンションで夜中、でもない限りは遊べますよ。
ULTRAハイゲインなので、小音量でもガンガン歪ませることが出来ます。
50Wなのでリハスタやライブハウスでも充分の性能。
小音量で鳴らすことで特有のローは失われますが、遊べるアンプです。
Mesa Boogie Dual Rectifierだって自宅でいけます。
GAIN上げてマスター絞ればいいんですよ。
ひとつ誤解のないようにいうと、ソリッドよりいい音で遊べるのは間違いないですが「アンプの本領を発揮」するのは自宅では難しいです。これはどんなアンプにも言えると思いますけどね。
その他、家で使えるチューブアンプの選び方
・・・の前に家で使えないパターンは
・クリーン主体のアンプ
・マスターVOLが無いタイプ
・マスターVOLしかないタイプ
・GAINがなくVOLで歪ませるタイプ
・オールドマーシャル全部
このあたりは工夫しないと家では使えない場合が多いです。
例えばMarshall 1987なんかは、家だとアンプの個性が8割以上失われます。
・プリ部にGAIN VOLがあり、マスターにもVOLがあるタイプ
これはプリ部でガンガン歪ませてマスターでVOLを絞ることが出来るので自宅での利用も余裕です。最近はあまり見なくなったパターンかもしれませんが、RandallやEgnaterなんかはこういうパターン多いです。プリ部にGAIN VOL MASTERが付いているパターンでも小音量で楽しめます。
こういったアンプの場合、GAINとプリVOLを上げて、マスターを絞ると良いです。
パワー部での歪は得られませんが、プリ部でしっかり歪ませれば大丈夫。
・搭載真空管が少ない割にハイゲインなアンプ
BlackstarのHT Metalとかはまさにこれですね。歪みを真空管だけで作っているわけではないアンプは、VOLが低くてもしっかり歪みます。メーカーがハイゲインを謳っているアンプは小音量でもきっちり歪むものが多いですね。
まとめ
自宅でもチューブアンプ使えます。
KATANA-MINIなんかをVOL9時〜12時で弾けるなら余裕という目安でいいんじゃないでしょうか。
裏技的なところを上げると、
ソリッドアンプのSENDから、チューブアンプのRETURNに返してソリッドのプリ部を使い、チューブアンプのパワー部を使うと言った使い方もできます。一台欲しいフルチューブアンプ買っておけば色々あそべます。
こういうボリュームをセンドリターンに繋ぐのも実用的です。
アッテネーターと違って安いのもポイント高いです。
空間系マルチでマスターボリュームがついているものも最大音量を絞れて一石二鳥です。